2008年12月09日

Good Night's Sleep 〜音楽と睡眠

睡眠ほどとらえどころのないものはほかにあるでしょうか?薬品会社がどれほど睡眠薬を打ち出しているかを考慮すれば、多くの人々が人生のある時期で眠りにおちにくい、寝が浅いという問題を抱えていることが容易に想像できるでしょう。

睡眠は私たちの健康、気分、人々との関係性など人生のほとんどの局面において、とても大切なものです。睡眠の欠乏はそれがたった1日や2日のことであったとしても、エネルギーや熱意、人生の楽しみを浪費させます。十分な安らぎに満ちた睡眠をとっていないと感じている人々がいる一方で、また、なぜストレスがたまり、怒りやすくなり、喜んで仕事に集中できないのか理解できない人たちもたくさんいます。

あなたは眠りにつくのにどうしていますか?ある人は、温めたミルクや一杯ののスリーピータイムティーに頼ったり、また、羊を数えるというような儀式を行っています。医者たちは睡眠を補助する薬を勧めるかもしれませんが、近ごろは、多くの人々が体に寝る時間を教えるベッドタイムのリチュアル(儀式)を勧めているようです。こころを慰める音楽や子守唄は子供たちにとって昔からずっと大事にされてきたベッドタイムのリチュアルです。そして、最近、中国では、音楽が快眠を可能にするという研究結果が発表されています。

(2006年)2月に”Advanced Nursing Journal”誌で発表された報告によると、実験に参加したのは60歳以上の成人で、夜眠りについたり、ずっと寝ているのがむずかしい人たちでした。研究者は、参加した人たち全員に45分間の「鎮静用音楽」のテープを与え、どのように音楽を聞いてリラックスするのかを教えました。参加者は6タイプの音楽を選ぶことができました。ひとつは中国の音楽、4つは西洋の音楽でした。そして、それぞれの音楽が以下の基準を満たすものでした。
- 1分間に60−80ビート
- ビートにアクセントがない
- シンコペーションがない
- パーカッション(打楽器)の特性を持たない

簡単に言えば、その音楽はゆっくりとした、目立ったビートやリズムを持たない音楽ということです。この種の音楽は 痛みをやわらげるものとして多数の研究で利用され、2錠の鎮痛剤を飲むのと同じほど効果があることがわかっています。

研究者たちが選んだ音楽タイプは、中国のオーケストラ、シンセサイザー、ハープ、ピアノ(現代)、オーケストラ(クラシック音楽)そして、ジャズでした。参加した人たちは、毎晩寝る前にテープを聞き、そして、眠りにつくのにどのぐらい時間がかかったか、どれほどよく眠ったか、翌朝の気分はどうだったかを毎朝記録しました。

その結果、毎晩ベッドタイムに音楽を聴いた人たちのうち43%が、検査したほとんどすべての項目で著しい進歩を遂げたことを示しました。いつもよりはやく眠りにつき、よりよく長く眠り、翌日、より気分がすぐれたと返答したのです。
この結果は3週間前に行ったスコアに比べると平均して23%も高いスコアを示しました。

夜眠りについたり、眠る能力を妨げる様々な原因がたくさんあり、また、眠りを改良する方法にも多くのいろいろな方法があるのは事実ですが、美しい音楽を聴きながら眠りにつくほどここちよいものはないのではないでしょうか?



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2008年11月25日

バッハと不眠症

ヨハン・セバスチャン・バッハの音楽の癒し効果について、興味深いお話があります。

ロシア公使Kayserling伯爵は、ひどい不眠症に悩んでいました。この問題に対処するために、伯爵は地元の音楽家、ヨハン・ゴールドベルグに夜間自分のために演奏をしてくれるように依頼しました。ゴールドベルグはハープシコードを用意して、ヨハン・セバスチャン・バッハが伯爵のために特別に作曲した音楽を演奏しました。伯爵はバッハに自分のひどい不眠症について話し、リラックスして眠れるような音楽を作曲してほしいと依頼していたのです。

そして、ゴールドベルグは伯爵が眠れない夜を迎えたときはいつでも、バッハが伯爵のためにつくった音楽を演奏しました。伯爵は、ゴールドベルグを部屋に控えさせ、いつでも好きなときに演奏が聴けるようにしました。伯爵は、音楽がとてもいい効果を上げたことに喜び、バッハに気前よく黄金を与えたということです。今日、このやすらぎの楽曲は、ゴールドベルグ変奏曲として知られています。


ところで、バロック期の代表的な作曲家には、バッハ、ハイドン、ヘンデル、コレルリ、アルビノーニ、テレマン、ブラームス、ヴィヴァルディやモーツァルトが上げられます。バロック期の作曲家たちは、人の体が音楽にどのように反応するかに、何か特別な知恵があったのかもしれません。

バロック作品のアダージョの楽章を調べた研究によると、この一分間に約60ビートのリズムが、最もリラックスするものであり、深いリラクゼーションやヒプノーシス(催眠療法)、瞑想の時と同様のアルファ波を誘発するということです。私が演奏する「パッヘルベルのカノン」もバロック音楽のアダージョです。この有名な楽曲にしろ、また、バッハ、ヘンデル、モーツァルト、ブラームスなどにしろ、クラシック音楽はそのゆっくりしたテンポやきびきびしたリズムが、リラクゼーションにとても適しています。
*「パッヘルベルのカノン」が試聴できます。
posted by dkhealing-sleep at 20:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月19日

パワーナップのためのリラクゼーションミュージック

アメリカのティーンと成人の約65%が睡眠不足だという話を読んだことがあります。その数字がどのようにはじき出されたかはわかりませんが、もしあなたが睡眠不足なら、何かサポートを必要としているかもしれませんね。リラックスする音楽をかけてするパワーナップはいかがでしょう?

パワーナップとは、ところで何でしょう?それは、20分から30分の睡眠不足を補う集中した眠りです。それ以上の時間眠れば、 起きたときにふらふらして、100%万全に機能できないかもしれません。20分間のパワーナップをうまくとれば、起きたときに120%のちからを発揮できるでしょう。 子供を持つ親たち(夜中に起きて仕事に行くお父さんや、一日中家にいて、子供の世話をずっとしているお母さん)、お医者さんや看護婦さんなど長時間重労働をするプロフェッショナルたち、毎日たくさんの子供たちの面倒を見ている先生、多忙なスケジュールでプレッシャーがかかった子供たちにとって、適切なパワーナップは毎日の暮らしの中で存分に力を発揮し、「フィットイン」(適応)するのに役に立つようです。

また、睡眠障害のためにREM睡眠ができない人や、運動不足の人、食生活が貧しい人、カフェインの入った飲み物をたくさん飲む人、エネルギーを爆発させるために過剰な砂糖の摂取にたよる人は、質のよい睡眠がとれていないかもしれません。その場合も、パワーナップは効果を発揮することでしょう。

また、十分な睡眠をとっている人にとっても、パワーナップは有益です。1日に2,3分の間、目を閉じて、リラックスする音楽を聴き、意識を鎮めれば、ストレスの解放や再生といった恩恵を受けることができます。日中がパワーナップにはいい時間帯ですが、ご自分の体に聞けばいつが一番ベストかがわかるでしょう。それは昼食の後かもしれないし、頭がいそがしく感じたり、あくびがとまらないときかもしれません。パワーナップは、体が不安を解放し、みずから再生するために使う時間です。起きたときには、「まっさらな状態」で、残りの時間を有意義に過ごす用意ができているでしょう。

ところで、リラックスしてすぐ眠れるような音楽を選ぶことはとても大切です。気持ちを落ち着け、夢の世界に連れて行ってくれる音楽をご自分で選んでみてください。私のレパートリーの中では、子供たちのために創った音楽、たとえば「星に願いを」、「虹の彼方へ」、そしてちょうど20分ほどの長さの「パッヘルベルのカノン」の入った「ダニエルコビアルカ ベストT」や、私が作曲した瞑想用の作品の入った「コビアルカ・メディテーション」などがパワーナップの音楽として、お勧めです。一日のうち、たった20分余分に眠るだけで、より健康になり、エネルギーにあふれ、生産的になり、時には体重まで減るなんてなんとすばらしいことでしょう。


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BEST OF KOBIALKA T 全9曲 \3000 詳細はこちら

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2008年11月17日

ダニエルコビアルカ〜音楽と眠り 序章

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ダニエルコビアルカは、アメリカ在住のヴァイオリニスト、長年サンフランシスコ交響楽団の首席第二ヴァイオリニストとして活躍してきました。ダニエルはまた、カリフォルニア大学バークレー校やミルズカレッジなどで教鞭をとる音楽芸術学博士でもあります。

1981年に自身のレーベルを立ち上げ、音楽と癒しをテーマに独自に創作活動を続けてきたダニエルは、ヒーリングミュージック界のパイオニアの一人と言っても過言ではありません。

そんなダニエルが癒しと音楽、そして、このブログでは特に眠りと音楽について語ることばを紹介しながら、不眠症の人でなくても、ほっとして眠りに誘われるようなダニエルの音楽を紹介していこうと思います。
どうぞよろしくお願いします。
posted by dkhealing-sleep at 21:49| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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